カバー23.5度、帯11.75度の鋭角で包まれたロシア構成主義の実像。

著作者:河村彩
出版社:共和国
デザイン:宗利淳一
発行年:2019年

ロシア構成主義 生活と造形の組織学

選者:下平尾 直(共和国代表)

 本書は、2014年4月に小社を樹立した直後に著者に執筆を依頼し、5年越しで出版にいたった書き下ろしです。ようやく印刷入稿という段階で、世界を変革し、人間の感性のアップデートを試みた文化を描くこの本をどう飾ればいいのか。いろいろ迷ったのですが、小社のアートディレクションをお願いしている宗利淳一さんから提案されたプランをそのまま採用したら、カバーと帯が「斜め上」からやってくる、平面でありながら立体的な、タトリン「第三インターナショナル記念塔」を思わせる仕様に。脱いでもロシアの前衛アートが露わになります。奥付の発行日も「2月30日」と、やはり斜め上をいくことになりました。

※内容・肩書きは、執筆当時

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