シリーズ「ことばのために」 最後は、5人の著者が「いくら」に!
著作者:加藤典洋ほか
出版社:岩波書店
デザイン:桂川潤
発行年:2004-09年
選者:桂川潤(装丁家)
シリーズ「ことばのために」(岩波書店)では、ジャケットに5つの丸い穴が穿たれ、UV加工された表紙の著者名(荒川洋治・加藤典洋・関川夏央・高橋源一郎・平田オリザ)が穴からのぞくようになっている。
奇抜さを狙っただけではない。加藤典洋は編集委員を代表して、以下のように述べている。
どんな時代でも、ことばは「すじこ」を「いくら」にほぐすときみたいに、私達を「ひとりひとり」にばらしてくれます。孤独にする。それがことばのよいところ。さあ、手にとって下さい、5冊のこの、ばらばらな本を。
5人の著書「ひとりひとり」を、「いくら」にばらす――そんな仕掛けを、シリーズ最終巻『ことばの見本帖』に用意しておいた。
※内容・肩書きは、執筆当時